点数が取れない時に必要な勉強時間の切り分けでも書きましたが、勉強しても伸びないと感じてしまっている時には、勉強に関わっている時間(どんなものでも)の総量を考えて、「こんだけ頑張っているのに成績が伸びない・・・」ってなってしまっている事が多いです。

勉強するというのは、机の前にいる時間が長い事ではないし、自習室に行って考え事をする時間が長い事でもありません。

5時間机の前にいただけで、勉強したとは言わないですよね?

第3者がその様に言っている場合には、それは勉強じゃないよってすぐに思うと思います。客観的に見れるので。

ですが、五時間机の前にいれば、誰でも勉強した気はしてきます。

五時間の内、実際に勉強したのが10分だったとしても。

上の例は極端な話ですが、これを五時間の内、実際にしたのが2時間、実際にしたのが4時間としても同じ事で、実際とは差があっても『今日は五時間勉強した。』と感じると思います。

特に、自分の場合には、実際よりも都合の良い様に考えてしまう部分があって普通です。

という事で、勉強しているのに成績が上がらなかったり、伸びないと悩んでしまっている場合には、この現実との差をなくし、本当の理由を知らなくてはなりません。

と言っても「本当に勉強していた時間」を正確に測るのはかなり難しいので、現実との差を知るには、本当に勉強しているのかどうかは勉強内容で測る必要があります。

勉強内容で考えれば、「この勉強内容じゃこのぐらいの成績で妥当かもしれない」と思えたり、「この勉強内容じゃ成績が伸びなくて当然だったかも」となり、成績が伸びない原因がすぐ判断できて、日々の勉強を修正しやすくなります。

原因が不明だから悩むので、原因を明らかにしておく事で悩みを解決の方向に持っていく事ができます。

という事で、この記事では、本当に勉強しているのかどうか?を客観的に判断できる方法として『問題集の暗記具合がすぐ分かる表を作っておく』必要性について書きたいと思います。

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勉強しても結果が出ないなら内容を覚えているかどうかの確認に注力

本当に勉強しているのかどうかを確認するには、どのくらいの時間勉強したか?ではなく、どのくらい勉強の内容があったか?が分かる様にしておく必要があると書きました。

更に言うと、学校の成績や模試の成績が伸びないと悩まないためには、理解した内容が増えたかどうか?ではなく、覚えている内容が増えたかどうか?を確認できる様にしておかなくてはなりません。

中学生、高校生の時のテストというのは基本的に、何を覚えていて、何を覚えていないのか?が問われているからです。

ありがちなのは勉強時間を記録していて、こんなに頑張っているのに成績が伸びないと悩んでしまう事です。

勉強時間の記録はもちろん役に立つのですが、それは勉強のやる気や継続という面でメリットがあります。

成績が上がるかどうかは、どれだけ時間をかけたかではなく、どれだけ覚えているか?という事に依存します。

なので、勉強しても結果が出ないなら内容を覚えているかどうかの確認に注力する必要があります。

覚えるには、勉強時間の絶対量が必要になってくるのですが、点数自体に勉強時間は関係なく、内容を覚えているかどうか?が関係してきます。

机の前にいた時間が一番長い人が一番点数がとれるというわけではなく、あえて言うと、覚えて使える内容が一番多い人が一番点数がとれるのが学校での勉強です。

勉強時間で考えて成績が伸びないと感じる場合

もし、勉強時間を考えて成績が伸びないと悩んでいる場合には、覚えているかどうかが客観的に判断できる方法を用意しておくと悩みの原因が分かって解決に向かっていきます。

原因が分かれば、やれば良い事がはっきりとしてきますので、悩み過ぎてしまう事があまりないからです。

やるのは、これ!って分かると、勉強自体がやりやすくなります。

点数が伸びない理由を客観的に判断するには数値化

客観的に判断するためには基本的に何でも『数値化する』事で対応できます。

なので、勉強時間の数値化ではなく、覚えた問題数を数値化しておきます。

そうすると、点数が伸びない理由が客観的に判断できるので。

数値化と言っても、ただ頭の中で「このぐらい覚えている」と考えるのではなく、覚えた数を記録するだけで、数値にできています。

覚えた問題数を数値化するには、問題集の問題に通し番号を振り、その数だけ数字を書いた表を作ります。

1.2.3.4.5.6.7.・・・とカレンダーの様に問題の数だけ数字を書いた表を作っておきます。

そして、覚えたと判断した問題の通し番号を蛍光ペンとか赤ペンで〇で囲んでいき、一目で問題集の『暗記具合』が分かる様にしておきます。

表を作っておくメリットは成績が上がらない理由を客観視できる事

自分の頭の中に何が入っていて、何が入っていないのか分かる表を作っておくメリットには以下の様な事があります。

  • どの問題ができていないのか一目で分かる。
  • 『自分の受験勉強』のひとまずのゴールが一目で分かる。
  • 『自分の受験勉強』の進み具合が一目で分かる。
  • 客観的に勉強の進み具合が確認できるから過剰に悩まないで済む。
  • どこを復習すれば良いのかが分かるから勉強の効率が良くなる。

覚えた問題がどのくらいあるかの表を作っておくメリットは、成績が上がらない理由を客観視できる事です。

その表の丸が少ないならただ単に覚えた問題数が少ないのが原因ってのが分かるので。

点数を取るために表を作る時の流れ

点数を取るために覚えた問題数がどのくらいあるか分かる様に表を作っておく、と言われてもやり方がわからないとやりづらいと思うのでやることの流れを記載します。

表を作る流れは具体的には以下の様になります。

問題集の問題に通し番号を振る

まず、過去問の精査をしてやると決めた問題集の問題に通し番号を割り振ります。

問題の上に数字を書いておき、すぐにどの番号がどの問題に対応しているか分かる様にしておきます。
(『28』はこの問題、などの様に分かる様にしておきます。)

これは、やると決めた問題には分野や項目を超えて数字を連番で記載します。(分野が変わっても同じ問題集ならば割り振る番号は1には戻りません。)

教科書の場合には、ページにしたり、小さい分野ごとに通し番号を振っていきます。

これは、問題集や教科書だけではなく、過去問も通し番号を振っておきます。

数字を並べた表を作る

その後、カレンダーの様に数字を並べて書いた表(一行10までくらいまで)を作ります。

手書きでも良いですし、エクセルなどで作ったのを印刷した物でも良いです。

この際、数字と数字の間には空間を空けてください。

これは、〇をつけた日付や〇をつけたのに忘れていた時の感想(一言、二言)を書きたいからです。

一枚目をコピーする(一つの問題集につき二枚の表)

一枚数字の表ができたら、それをコピーしてもう一枚用意します。

二枚用意する理由は、『とりあえず解説を読んだ問題の数』の分と、『頭の中に入ったと判断した問題の数』の分です。

『とりあえず解説を読んだ問題』の表を作るのは、問題集の進み具合が分かなければ、進んでいる気がしてこなくてやる気が出づらいからです。

自分の中で、進み具合が分かっているかどうかは大事な事です。

教科毎(問題集毎)に表を作る

表を教科毎(問題集毎)に作っておきます。

余白に一定期間毎の〇の数を記録しておくと、勉強のペースが分かります。

〇の数が何個の時は模試でこのぐらいの点数とかも記録しておくと、点数自体の伸びとの相関関係も分かり、勉強のやる気も出るし、成功体験になるのでしっかりやり続ける事ができます。

〇をつける段階のやり方

表を作ったら、数字を〇で囲んで自分の勉強の進み具合を記録していくのですが、その時の流れは以下の様になります。

覚えたと思った問題の数字を〇で囲む=成績を上げる勉強法なのかすぐ分かる

『頭の中に入ったと判断した問題の数』の表で、復習して暗記できている問題かどうかの判断を1発でできる様に、覚えたと思ったら数字を〇で囲んでいきます。

こちらの表は、どれだけ時間をかけても内容が頭に入っていなければ埋まっていかないので、この表が埋まっていく=問題集が完璧に近付いていく。=合格に足りる知識が頭の中に増えてきた=模試や試験本番で点数がとれる、というのが一目で判断しやすい表です。

=成績を上げる勉強法にちゃんとなってるのかがすぐ分かる

この表の数字に丸を付けるのは、この問題を解くのに必要な知識は記憶できたと自分が感じた時です。

覚えたかどうかの判断は主観で良いです。

〇付けの日付を横の空間に記録する=復習の間隔の判断

〇をつけた日付は記録しておきます。

復習の間隔の判断に使えるので。

そして、〇がついているのも、自分で期間を決めて(このぐらい空いたら再度復習する、など)、しっかりと記憶のメンテナンスをしていきます。

復習の間隔によっては、〇をつけた通し番号の問題なのに忘れているという事もあります。

ですが、忘れるのは普通の事なので、何で覚えられないんだろうとか過度にストレスを与えない様にして、ただ再度入れ直すだけという意識で勉強していく様にして下さい。

成績を上げるにはこの表の〇の数を増やしていくだけ

この問題集の表は、自分が問題集を過去問と精査して決めた問題集なので、この表が埋まっていく=受験勉強がきちんと進んでいるという事です。

成績を上げるには、1年間をかけて、この復習の表の〇の数を増やしていくだけです。

意識するのは、この表に〇がどんどんつく様に頑張るという事だけです。

どれだけ、勉強したと感じていたとしても、
どれだけ、勉強に時間を使ったとしても、
どれだけ、毎日机の前に座っていたとしても、
どれだけ、毎日予備校に頑張って行っていたとしても、
この表が埋まっていかないのならば、点数がとれる勉強はしていないという事が客観的に判断できます。

勉強時間だけでは埋まらない表なので。

〇が増えないという事は、覚えた事は増えていないという事なので、模試や本番で思い出せる事は増えていないと、いう事だからです。

主観で〇を付けるので完璧に客観的ではないのですが、成績が伸びるような勉強になっているかを客観的に判断できるレベルぐらいはあります。

=勉強しても結果が出ないのか、勉強してるけど時間を投下しているだけだから結果が出ないのか、が分かる

この表が全部埋まる=点数を上げる勉強方法になっている

もう一度言いますが、この表の〇が増えるという事は、合格に足りる問題集に書かれている知識が、自分の頭の中に入っていっているという事です。

頑張って勉強を続けていき、この表が全部埋まっているレベルになるというのは、問題集の解説を見ながらテストを受けているのと同じ状態になるという事です。

=点数を上げる勉強方法になっている事が確認できる

合格に足りる問題集の解説を参照しながら試験が受けられるのならば、時間制限があっても合格点に到達しますよね?

ですので、〇が増えれば、合格に必要な知識が増えているという事になり、その問題集に書かれている知識で解ける問題は点数が取れる、というのがパッと見で確認できます。

この表はただ単に勉強に時間をとっているだけでは埋まってはいきません。

きちんと覚えた問題でなければ〇がついていかないので、〇を付けるように頑張る=頭の中に覚えた知識が増える=模試やテスト、大学受験本番で思い出せる勉強に出来ている=点数を上げる勉強方法という事が、客観的に判断できる様になります。

勉強してるのに成績が伸びないと悩みそうになったら表を見て現実を確認

もし勉強しているのに、成績が伸びない、学力が伸びないと感じたら、この表を見れば、理解しただけの問題は増えていたけど、覚えた問題は増えていないという事がすぐに分かるので伸びない理由が判断できます。

覚えていなければ、その知識はテスト中に思い出せないという事なので、いくら勉強していたとしても点数に結びつかないのは当たり前だと、すぐに判断がつき、悩みすぎて手が止まるという事が減り、更に覚える量が増えて、成績が伸び始めるという循環に繋がっていきます。

今までも勉強関係に時間を使う事はできていたのですから、その時間をしっかり勉強内容を覚える事に使うのを意識するだけです。

勉強時間をしっかり使えているかどうかを客観的に確認できるのが、この記事で書いた“復習表”です。

また、問題集をやっててあまり暗記できないって問題は、スタディサプリを使ってまた違った理解の仕方をするってのも役立つと思います。

理解ができていないと暗記しにくい時はあるので。

スタディサプリは予備校講師の講義の動画で学習できるので、理解しやすいかと思います。

で、理解できたら繰り返して暗記、ってすればオッケーです。
(→スタディサプリ高校講座が大学受験に向いている理由

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