大学受験に家庭教師が必要なのはだれなのか?
受験勉強をはじめるにあたって、予備校や家庭教師を検討する事があると思います。
有効活用するためにはポイントと注意点があります。
先に結論を言うと、「受身であると苦手なものでも簡単になるので、ブランドがある家庭教師に苦手な1科目だけ教えてもらう」という事になります。
苦手科目がない場合や苦手だけどやりたくないって程じゃない場合は、家庭教師と予備校で迷っているならば予備校が良いと思います。
もしくは、スタディサプリ等の、動画で講義受けれるサービス等を利用したり。
以下は「何で苦手科目1教科だけ?」って話です。
家庭教師を頼むと良いのはどんな人?
苦手科目がやりたくないと感じるのは普通の事ですし、苦手なのですから、自分一人では勉強を続けられない事もあります。
誰だって、好きなものは自分から勝手にやり始められますし、継続する事も楽なわけです。
苦手科目がある場合、理由はいくつもあると思いますが、理由は何であれ今現在「苦手」と感じているという事なのです。
必要性がないならば、苦手なものはやらなくて済む事もあるかも知れませんが、大学受験に必要ならば、今「苦手」と思っているものでもやらなくてはならないという現実があります。
ですので、好きではないけど、大学受験に必要な科目だから勉強する必要があるというのならば、少なからずやらざるを得ない様な状況にする必要が出てくるのです。
自分からは苦手意識が先行してやり始められないからです。
外部からのプレッシャーでやらざるを得ない状況にすると、苦手な科目でも勉強をやり始められる様になります。
そこに利用するのが、家庭教師なのです。
予備校はスタートが能動的・家庭教師は受動的
苦手科目の場合は、予備校よりも家庭教師の方が良いです。
なぜかというと、予備校はこちらから出向かなくてはならないという、能動的な行動が必要になるからです。
勉強は継続しなくては、思ったような結果は得られないので、”続ける”というのが本当に大事になってきます。
ですので、毎回毎回”嫌だけど行かなきゃ・・・。”と感じると、勉強の継続が難しくなってしまいます。
苦手で自分からは勉強をやり始められないで困っているのですから、「自分から行かなくてはならない」というのは排除する必要があります。
家庭教師ならばあちらから出向いてくれるので、集中して勉強せざるを得ない状況があなたの気分に関係なく作り出せます。
受験勉強に対して受動的でも、苦手科目に触れて耐性をつけられるわけです。
あなたがどう感じていようとも、やり始めていけるならば、その”苦手”に対して耐性がついていきます。”普通”に近づいていくのです。
”とりあえずどんな形でも良いから苦手科目の勉強を始められる”というために”お金を払う”わけです。
勉強内容がどうこうよりも、家庭教師に来てもらうというのはその部分が大きいのです。
そして、頼んでおけばあなたの気分に関係なく継続して発生するわけです。勉強せざるをえない状況が。
上述した「スタディサプリ」等の、動画で講義受けれるサービスはその中間という感じです。
動画流し始めれば勉強が始まるので、勉強を始めやすいやり方ですし、自宅で、というか自分のPCやスマホで勉強始められて、家からも出ないので。
また、あくまでも自分で動画を再生し始める必要はありますが、一旦動画を再生し始められたならば、受動的に勉強できるのは同じなので、その意味でも中間という感じです。
他には「赤ペンコーチ」だったり、「先輩チューターサービス」等がある進研ゼミも中間という感じです。
進研ゼミも自分の苦手な科目を少数だけ取るという事もできます。
(→進研ゼミ高校講座の料金は高い?それとも安い?)
理由付けできないようにしておく。
また、家庭教師を検討しているのならば、親に家庭教師との勉強について干渉しないという約束をしてもらう方が良いです。
せっかく勉強をやり始めても勉強について口出しされるならば、勉強しない事の理由付けが簡単にできてしまうからです。
苦手なものを勉強するのですから、どうにかこうにかしてやらなくていい理由を探してしまいます。苦手なものはあまりやりたくないというのが本音なのですから。
親の心情としては勉強が気になるのは仕方ない事なのですが、口出しされたという事を理由に勉強をやめてしまうわけです。「今やろうと思ったのに」とか。
理由でも何でもないのに、何でも理由になってしまうわけです。
ですが、”勉強しない事”のデメリットは結局あなたに返ってくるのです。親のせいにしたり、何を理由に勉強しなかったとしても。
そこは意識しておかないとなりません。
今高校生であまり実感がわかないかもしれませんが、あなたは、今住んでいる家に5年後もずっといれるかどうかは分からないし、ご飯もずっと食べさせてもらえるわけではないのです。
寝起きできるかどうか、食べられるかどうか、が脆いわけです。今のあなたの状況は。
”勉強しない事”の全てはあなたに返ってくるのです。
そして、”勉強する事”の全てはあなたに返ってくるのです。
どちらにもメリットはあるし、デメリットもあるのです。
「どっちが良いか」は人によって変わってきますし、あなた自身で決めることなのです。
どちらにも、メリット、デメリットがあるのですから。
”本当に”欲している方を選べば良いだけだと思います。もちろん自己責任ですが。
大学生活の話や相談もしようと思えばできる
家庭教師の他のメリットは、話を聞けば大学生活の事が分かったり、受験の不安が相談できたりするという事です。
大学生活の事を聞いて具体的にイメージできたならば、受験勉強のやる気につながってきますし、受験の不安が解消できたり、不安を解消はできなくとも相談して話をする事によって、何に不安を感じているのかがはっきりとして精神的に楽になれる事があります。
あなたの普段の生活とは切り離されている人に相談するわけですから、結構話がしやすいとも思います。
ちなみに、今は進研ゼミもこういうサービスがあります。
大学に合格した先輩(進研ゼミ高校講座の受講者)にスマホで気軽に相談できる様になってます。
(→進研ゼミ高校講座ってスマホやタブレットで受講できるの?)
丁寧じゃないなら、変えてもらう
苦手科目だけ家庭教師を頼む目的は、その苦手に対して耐性をつける事です。
「苦手」を「普通」にするために頼むのです。
苦手なものは自分ひとりでは勉強自体が始めにくいし、継続しにくいのでその部分を期待して家庭教師を頼むという事になります。
また、苦手なものを学ぶのですから、簡単なレベルを教えてもらう必要があります。
そして、丁寧に教えてくれる人でなくてはなりません。
苦手なものですから学習する項目は小さくしなくてはなりません。
簡単なレベルでも分かる様になっていけば、その科目に対して苦手意識が薄れていき、結果自分だけでも勉強がやり始められるようになっていきます。
「普通」と感じているものならば、一人でも勉強を始められるのです。
上述したスタディサプリ等の、「動画で勉強できる物」の利点もそこにあります。動画なので勉強続けやすい等々ももちろんありますが。
(→スタディサプリ高校・大学受験講座と塾通いのどちらが良いの?)
ですから、教え方が丁寧でないならばバンバン家庭教師を変えるべきです。
お金を支払っているのですから。
丁寧に教えてもらえる事を期待して頼んでいるのですから。
家庭教師との勉強では記憶を定着させていないのです。
気をつけたいのは、家庭教師を頼んでいるだけで、勉強している気になってしまうという事です。
家庭教師を頼むのは少ない教科数に限定した方が良いと思います。
何教科も頼むのは時間がかかり過ぎてしまい、ムダな事になってしまいかねません。
知識を定着させるために重要な、繰り返す時間が足りなくなってしまうのです。
家庭教師に教えてもらっている時間では、復習していないので記憶が定着しません。
何教科も頼むと、繰り返して頭に定着させる時間が減ってしまいますし、多くの教科を家庭教師に頼んでいるから勉強している気になって、それ以外の時間では勉強しなくなってしまいがちです。
何教科も家庭教師とやっていれば、ある程度の時間は勉強に充てているわけです。そしたらやっぱり勉強時間は足りていると錯覚してもムリはありません。
受験当日にも覚えていなくてはならないのですから、繰り返して頭に定着させなくては、合格点をとるという目的からすると全く勉強していないのと同じ事になってしまいます。
(→高校の成績を上げる方法は勉強時に記憶を常に確認し復習する事!)
試験当日に取り出せるように記憶していないので、極端に言えば、試験当日に取り出せる知識は何もない勉強になってしまっているという事です。
家庭教師と勉強している時間だけでは、繰り返している時間が0時間なので。
ですから、家庭教師に求めるべきなのは、学力向上というよりもむしろ、勉強の習慣化、勉強に対する耐性、受験のやる気の持続という事になります。
そういうわけで、家庭教師を頼むのは苦手科目1、2教科ぐらいに抑えた方が良いです。
週1あるだけでも勉強を意識する事になるので習慣がついてきますし、1教科申し込んだだけでも家庭教師に相談する事はできるので、受験の不安解消や勉強のやる気につなげる事もできます。
そして受身から受験勉強を始められるわけです。
苦手な科目が「普通」レベルになったり、勉強の習慣がついてきたと自分で思ったらそこでやめるのが良いと思います。
勉強のペースの目安や、ある程度距離を置いた受験勉強の話し相手にもなるので続けるのもありですが。
ただ「自分の性格を考えると1教科2教科ではその他の時間に勉強しない」という場合にはそれ相応の時間を家庭教師や予備校に管理してもらう必要はあります。
“価値”を知っておく
そしてもう一つのポイントは、申し込む際にあなた自身で申し込みの詳細を把握しておくという事です。
親に費用を出してもらうとはいえ、どのくらいかかるかを知っておくと、家庭教師との勉強時間に価値を感じやすくなります。
価値あるものはムダにしたくないわけです。
費用をあなた自身で確認し、自分が出すとすれば「どのぐらい働かなくてはならないのか?」を想像しておくと、受験勉強の継続に役立ってきます。
働いていたであろう”労力”を考えたら、一度頼んだならば適当な事はしずらくなってくるわけです。勉強を続ける事に影響してくるのです。
ブランドがあるだけで、効果が違う
そして、もっと家庭教師の効力を高めるのならば、言葉に力を持たせるため、ブランドがある大学の家庭教師が有効です。
人は権威に弱く、ブランドというものに弱いのです。
同じ事をいっていても、その人の背景によって、その言葉の効力が全く違ってきます。
Tシャツを着ている人と、スーツをきている人では、同じ事を言っていても全く効果が違うわけです。
職業が「教師」と分かっている人が言っている教育論と、駅前でつかまえた全く知らない人の教育論では、同じ内容であっても聞いている側が感じるものは全く違ってくるわけです。
ですので、言葉を素直に信じられる背景なのかどうかが、教えられる側の姿勢に関わってくるので、あなたが、「家庭教師を頼んでも勉強のアドバイスを素直に聞けなさそう」と感じるならば、有名私立大の家庭教師や国立大の家庭教師と分かっている方が良いです。
家庭教師を検討する際のまとめ
まとめると、勉強の成績を上げていくには、受身であると勉強し始めと継続が簡単になるので、ブランドがある家庭教師に苦手な1科目だけ教えてもらうのが有効という事になります。
同じ様に受身で勉強しやすいのは、講義動画で勉強できる学習サービスです。
家庭教師と動画での学習サービスはメリットもデメリットも結構似ている部分があります。
より”受け身度”が高いのは家庭教師ですが。
そして、家庭教師では受験の不安を消しやすいし、勉強の習慣づけにも役立つという側面もあるという事になります。
家庭教師のデメリットは、教えてもらっているだけで勉強している気になりやすい事と、復習時間が少なくなりがちという事です。
そのため、家庭教師を検討しているならば、苦手教科1、2個だけにして自分で繰り返す時間を確保しつつ、その他のメリットも享受し、受身であっても苦手な科目の勉強を始められる様にするのが良いと私は思います。
塾や予備校のメリット・デメリットについては「大学受験に予備校は必要なの?塾に行くべきなのかが知りたい!」をご覧下さい。