問題文から、正誤の根拠をきちんと探し出して、それに沿って選択肢を消去していき、残ったものを選ぶというのが、センター現代文の解き方です。
苦手に感じているとしても、問題文から根拠を取り出して選択肢を消去していく練習をするのが重要です。
過去問等々の問題で練習する事になります。
大学の過去問は、「スタディサプリ」を利用していく場合はダウンロードできます。
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問題文を読み始める前に設問を
基本的に、センター試験では前から順に出題されます。
国語の現代文を読む場合には、先に設問を読んでおき、何を意識しながら問題文を読めばいいのかを頭に入れておきます。
これは英語の長文などでも同じです。(後ろの方でひっくり返るひっかけ的な問題もありますが。)
実際の解き方・句読点単位での正誤判定
そして、設問の選択肢は、最初から、「これだ!」と断定的に選ぶのではなく、消去法で選びケアレスミスを減らします。
センター国語は、一問一問の配点が高い傾向にありますので、確実に点数がとれるように消去法で解きます。
選択肢の一文を読み、一部分でも間違っているのならば、その他の部分がどれだけ正しくても間違いなので、その選択肢を消去していくのです。
選択肢の句読点ごとに正誤判定をしていくと間違いが少なくなります。
また、現代文で顕著ですが、句読点単位で見ると、複数の選択肢に同じような文が使用されています。
(似たような文が入っているほうが、どの選択肢が正解か判断しづらくなるので。)
ですので、句読点単位で正誤判定をしていると、芋づる式に、その他の間違っている選択肢を消していく事ができます。
繰り返しになりますが、どれだけ他の部分が正しくても、一部分でも間違っていればその選択肢は間違いだからです。
判断がつかない部分は、その句読点文(選択肢の一部分)の正誤判定は保留しておきます。
正誤判定をするために問題文を読んで印を
正誤判定に自信がない句読点の文(選択肢の一部分)は、問題文に戻り、そこについて言及しているところを探していきます。
句読点単位の正誤判定をするために問題文を読むという感じです。
この際、正誤判定の根拠とした箇所は、四角で囲む等して目印をつけておきます。
問題を解いていると、記憶がごちゃごちゃしてきて、再度問題文に戻る事がよくあるからです。
戻って確認したくても、印をつけていなければ、問題文の中から該当箇所を探すという時間が必要になってしまいます。
「該当箇所を探すために問題文を再度読んでいる時間」は、句読点部分の正誤判定に役立つ時間ではありません。
ただ、正誤判定に影響する事の「前の段階に」時間をかけているという事になってしまいます。
(戻って確認する回数が多ければ多いほど、無駄な時間が増えます。)
センター試験では結構時間が足りなくなりますので、印をつけておいて、どこにあるかがすぐ分かる様にしておきます。
時間配分自体も過去問で確認します。
過去問がない場合は、ちゃんと用意して練習した方が良いです。
現代文は問題文や設問の作り方が独特なので。
大学の過去問は、上述した様に「スタディサプリ」を月額払いで利用する方はダウンロードで用意できます。
また、志望校対策講座にある大学なら各大学の過去問を分析して問題に取り組めるので効率が良いです。
(→スタディサプリ高校講座が大学受験に向いている理由)
そして、一問目を解いた後にも、問題文を読む前に、二問目の設問をみて、何を意識して読めばいいのかを確認しておきます。
後は、一問目を解いたときと同じように、該当箇所を探し、選択肢の部分毎に正誤判定をしていきます。
また、もし一問目が解けず時間がかかりそうと感じる場合には、さっさと二問目に取り掛かります。
そして、二問目が解けた場合には、二問目の答えに関係する問題文の該当箇所「まで」、に注目して一問目が解けないかどうかを確認します。
先ほども書きましたが、センター試験では、前から順番に出題される事がほとんどですので、二問目の答え「まで」に一問目の答えの根拠が書かれている事が多いからです。
ですので、前の部分や前の段落に注目して、時間があるならば一問目を解きます。
また、各段落の最後の方は、段落のまとめ的な事が書かれている事が多いというのを意識しておくと、選択肢を消していく時に役立つこともあります。(一概には言えませんが)
難しく感じる問題の場合には(深みにはまりそうだと感じた場合には)、センター国語全体(古文、漢文)全てが終わってからの方が良いかもしれません。
みんなどういった事に注意して勉強したか、試験を受けたか、については進研ゼミの「効率的にセンター試験対策するには?」も参考になると思います。
選択肢を消しきれない場合には
最終的に判断がつかない場合には、選択肢の中で、共通している部分が多い方を選ぶという小技もあります。
問題作成者側からすると、明らかに間違っていると分かるよりも、一部分は合っていると判断できる方が、選択肢を選ぶ際に難易度を上げられるからです。
なので、多く共通している部分は正しい事が多いのです。
(明らかに間違いと分かる部分が共通していたら、簡単に、芋づる式で間違っている選択肢を消していけちゃうので。)
例えば、明らかにBが間違っていると分かる問題で、選択肢が以下の様になっているとします。
1.A、C、D、E。
2.A、B、C、F。
3.B、C、E、G。
4.A、B、F、G。
(アルファベットは句読点単位の文と考えて下さい。句読点単位の文が4個で一つの選択肢になっているという意味です。)
Bが間違いと明らかに分かっている場合、上記の様になっていると、いくつ選択肢があろうとすぐに答えが分かってしまいます。
Bがない1です。
上記の様な選択肢では、AやC、D、E、F、Gの正誤判定ができなくとも答えが出せてしまうのです。
(問題文から読み取れている部分が少ない人でも点数が取れてしまうという事です。)
これではあまりに簡単なので(ACDEFGの判定ができる人とできない人の点数に差が生まれないので)、このような文の構成で選択肢が作られる事はほとんどありません。
なので、複数の選択肢に数多く共通している部分は、正な「可能性が」高くなります。
(あくまでも可能性です。もちろん例外はあります。)
上記の様な選択肢の場合には、Bは「正」な問題が多いという事です。
また、これは最終的に迷ったときのおまけ程度なので、やはり句読点単位で、選択肢を吟味して問題を解くのが確実です。
上記の様な部分はもちろんありますが、あくまでも普段の過去問での勉強の際は、というか選択肢の弾き方を練習する際は、句読点単位で、選択肢を吟味して正誤判定の練習をする事になります。
具体的にどの様に正誤判定をしていくのか?の例3つ
本文に戻って句読点単位で正誤判定をしていくと言っても、正誤判定の仕方が分からないという場合があるかと思いますので、消去の仕方を以下に記載します。(消し方は以下の物だけではないとは思いますが、私の場合は以下の方法で選択肢を消していましたので一つのやり方として記載します。)
選択肢を消去する時には、「そうとは言えない。」「そうとは限らない。」として、日本語の表現として範囲を超えていないか?を確認していき、句読点単位で正誤判定をしていきます。
「そうとは言えない。」「そうとは限らない。」がどういう事なのか端的に説明する事が難しいので、ちょっと長くなってしまいますが、以下の3つの例で説明したいと思います。
- 本文に「Aは睡眠をとった。」がある場合
- 本文に「Bはサッカーをした。」がある場合
- 本文に「aはbの話を聞いてとても悲しい気持ちになった。」がある場合
本文に「Aは睡眠をとった。」がある場合
例えば以下の様に本文と選択肢があるとします。
本文:「Aは睡眠をとった。」
- 選択肢1:「Aは昼寝をしたが、・・・・。」
- 選択肢2:「Aはベッドで寝て、・・・・。」
- 選択肢3:「Aは休息をとる事にして、・・・・・。」
どれがより妥当なのかを判断するには「そうとは言えない。」「そうとは限らない。」として、〇×をしていきます。
選択肢1:「Aは昼寝をしたが、・・・・。」の〇×
「Aは睡眠をとった。」と本文に書かれていても、それは昼寝とは限らないですよね?普通に夜に寝たかもしれないし、夕方に寝始めたのかもしれないわけです。
そのどれなのかは本文(問題文)からは分からないので、この例の本文だけで判断するならば、「Aは昼寝をしたが、・・・・・・。」という選択肢1は保留ですが×寄りです。※
※その他の部分で、「正午」とか「昼食をとった」などの表記があった場合には、〇の可能性が出てきます。あくまでも上記の本文のみで判断するならば、×寄りになります。
ただ、表記があった場合でも3が正解な可能性が消えたわけではありません。「正午」とか「昼食をとった」などの表記があったとしても「休息をとった」事に変わりはないためです。
選択肢2:「Aはベッドで寝て、・・・・。」の〇×
「Aはベッドで寝て、・・・・。」という選択肢2も同じで、「“ベッドで寝たかどうか”は本文からは分からない。」わけです。布団で寝たかもしれないし、立ちながら何かに寄りかかって寝たかもしれないし、もしかしたら床にそのまま寝たかもしれないわけです。
そのため、この選択肢も×寄りの保留です。
選択肢3:「Aは休息をとる事にして、・・・・・。」の〇×
「Aは休息をとる事にして、・・・・・。」の場合には、問題はなさげです。
「睡眠をとる」というのは、「休息をとる」の中に内包されている様な表現だからです。
「昨日、睡眠をとった」というのを「昨日、休息をとった」と言っても嘘にはなっていないですよね?
普通に話す時にはそんな回りくどい表現で話す事はほぼありませんが、上記の様に会話をしたとしても間違った事や嘘は一つも入っていないわけです。
「休息」という事の中には、「リラックスできる事をして過ごした」や「仕事をしないで過ごした」等もありますが、「睡眠をとった」もあるわけです。
そのため、この選択肢の他の部分(他の句読点部分)の正誤は分からないですが「Aは休息をとる事にして、」という部分は〇と判断していきます。
本文に「Bはサッカーをした。」がある場合
本文に「Bはサッカーをした。」があり、選択肢として以下の四つがあるとします。
- 「・・・・・、部活をした。」
- 「・・・・・、ボールを蹴った。」
- 「・・・・・、友達と遊んだ。」
- 「・・・・・、運動をした。」
この場合も同様に「そうとは限らない。他の可能性もある。」として選択肢の正誤判定を以下の様にしていきます。
- 部活をした。→サッカー部なのかどうかは分からない。×寄りの保留
- ボールを蹴った。→まわりくどい言い方だけど問題はなさそう。※
- 友達と遊んだ。→友達としたのかどうかは「Bはサッカーをした。」だけじゃ分からない。×寄りの保留
- 運動をした。→「サッカーをした。」を内包しているので問題なし。
上記の様にして、表現として内包しているかどうかを確認していきます。
そして、その他の句読点部分(・・・・・、の部分)の〇×をしていき、残った選択肢を選ぶ様にします。
※「ボールを蹴った」の場合に、「サッカーをして遊んだけど全くボールが回ってこなくてボールに触れてない」とかないの?と考えて迷う事もあるかと思います。
日本語として「サッカーをした」と表現する際は「ボールを蹴っている」のが普通ですが、かなりムリヤリ解釈しないとならない問題が実際に出る場合もあるので、こういう部分の句読点は〇に近い保留にしておき、その他の句読点部分で選択肢自体の正誤判定をしていきます。
また、こういった選択肢がある場合には、上記の様に「運動をした」等の、より大きな範囲で「サッカーをした」を内包している表現があったりします。
そして、その他の部分(句読点単位の文)で正誤判定ができるかどうかが正解の分かれ目になっている事が多いので、「ボールを蹴った」みたいな句読点の部分があって正誤判定に迷ったとしてもほとんど問題にならない場合が多いです。
(その他の部分の正誤判定で選択肢を一つに絞れるため、「ボールを蹴った」部分の判定が分からなくてもなんとかなる事が多いです。)
本文に「aはbの話を聞いてとても悲しい気持ちになった。」がある場合
本文に以下の様な記載があり、選択肢として以下に続く1.2.があったとします。
本文:「aはbの話を聞いてとても悲しい気持ちになった。」
- 「aはbの話を聞いて泣いてしまいそうになったが、・・・・。」
- 「aはbにひどい事を言われて辛くなったが、・・・・。」
本文の記載を元に、句読点単位の文毎に「そうとは限らない。」「他の可能性もある。」として選択肢を消去していきます。
1.「aはbの話を聞いて泣いてしまいそうになったが、・・・・。」の〇×
この場合、aは悲しい気持ちになったけれども、泣きそうになったかどうかまでは、言及していないためとりあえず×と判断しておきます。
「悲しい気持ちになる」イコール「泣いてしまいそうになる」とはいえないですよね?
泣いてしまいそうにならなくても、悲しい気持ちになる事はあります。
この例の本文からですと、「悲しい気持ちになった。けど、泣きそうになったかどうかは分からない。」わけです。
そのため、この部分だけで正誤判定をするのならば、この選択肢は×寄りの保留です。
(この例の本文だけで判断する場合です。実際の試験ではその他の本文の部分も加味して正誤判定をする様にして下さい。)
2.「aはbにひどい事を言われて辛くなったが、・・・・。」の〇×
2の「aはbにひどい事を言われて辛くなったが、・・・・。」の場合、本文の「悲しい気持ちになった」を「辛い気持ちになった」と表現している部分は、「まぁ表現として、そんなに逸脱してない。けど悲しいから辛いって絶対にそうかな?」みたいな感じで判定しにくいので、それよりももっと簡単に判定できそうな「ひどい事を言われて」の部分から先に考えていくと判定しやすくなります。
(一般的に考えて「ひどい事」を言われたかどうかという『事実』があったかどうかを本文で確認すれば良いので、後者の方が正誤判定しやすいです。)
悲しくなる話だとしても「“ひどい事だったのかどうか”は分からない」わけです。
ひどい事を言ったかどうかは本文で言及してはいないからです。(繰り返しになりますが、この例でいう本文部分だけで判断しなければならない場合です。)
そのため、ここの部分は×寄りの保留と判断していきます。
上記の様な感じで、「そうとは言えない。」「そうとは限らない。」で正誤判定をして選択肢を消去していきます。
なぜいちいち保留しておくのか?
なぜ保留にしておくかというと、センター国語は1問1問の配点が高いのでミスをなくしたいという面があるのと、句読点単位の正誤判定をしているのは「より選択肢として妥当なのはどれなのか?」を探すためだからです。
一見、不正解の様に感じても、「その他の選択肢の方が更に自信を持って“不正解”と判断できる。」という場合には、一番妥当なのを選ぶしかありません。
一度は「×寄りの保留」にした物でも、その他の選択肢を加味すると、「より妥当なのはこの選択肢だわ。あんましっくりこない表現だけど。」という場面も出てきます。
そのため、句読点部分に×マークはつけておくけれども、他にないからもう一度どれが一番妥当か考えられる様に「かなり×に近い保留」にしておきます。
選択肢の正誤判定をする時のまとめ
正誤判定をする時に意識しておきたいポイントをまとめると以下の様になります。
- 本文以上の事を言っていないかを確認する。
- 「そうとは言えない。」「そうとは限らない。」等で正誤判定する。
- より妥当なのはどの表現か?を判定していく。
登場人物の心情を読むのも大事だとは思いますが、本文に書かれている事を元に、日本語の表現として範囲を超えていないか?を確認していくのが現代文で点をとるポイントになります。
また、上述した「スタディサプリ」や「進研ゼミ」には、過去問だけじゃなく「センター対策講座」なんかもあるので、現代文がホント苦手って場合はそういった講座を利用するのは役に立つかと思います。
模試で「自分の解き方」を探しておく
また、どの教科でもそうですが、自分の解き方を本番の前に、模試や過去問などで確立しておく事が大事です。
「どの順番で解くのか」や、「どのくらい時間がかかったらひとまず飛ばすのか」なども模試で練習しておくと、センター試験本番の時に慌てずに済み、より点数がとれる可能性が高まります。
また、現代文等、国語の勉強の仕方が分からないって感じならスタディサプリを使うのが良いと思います。
予備校講師の授業動画で勉強できるので、どうやって解いていくのか根拠等が分かって国語系の勉強もしやすくなると思います。
(→スタディサプリ高校・大学受験講座は授業の予習に使って動画で再度復習すると効果的)
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