何かを覚えたいという時には、目の前に、10分前の自分を想像して教えるように声に出してしゃべるのがコツです。
理解できないような問題も話す様にすると、話している最中に疑問が出てきて「どこが分かっていないか」が分かってくるので、理解できていない時点でも、教える様に口に出して説明すると理解しやすくもなります。
声に出して教えるように話すと、「覚える」事にも効果的ですし、「理解」にも効果的なのです。
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覚える方法としての「自分で話して言葉にする」利点
覚える方法として、自分に教える様に話すことの利点は、まず第1に、頭の中に入っているものしか声に出せないので、頭の中に何が入っていて何が入っていないのかが明確になるという事です。
点数がとれる勉強をする時には、常に「とりあえずでも覚えたかどうかを確認する」のが大事と言いましたが、話す事によって何が頭に入っていて、何が入っていないのかがはっきり自分で確認できるようになります。
解答や参考書の解説を読んでいるときには、解答に書かれている事が、頭に入っていると思いがちですが、実際に自分で話そうとすると、うまく言葉が出ない時があります。
そのうまく出ない言葉の部分は、頭に入っていない知識です。
=覚える方法として「自分で話して言葉にする」と、入っている知識と入っていない知識を明確にできる
うまく言葉が出ない部分というのは、実際のテストや試験で問題を解いてる最中にも、うまく出てきませんので、そこの部分でつまずいてしまい結局その問題は点数がとれない事になってしまいます。
入っていない知識を入れるのが受験勉強ですから、入った気になっている知識の部分を確認して、きちんと頭に入れておく必要があります。合格点をとりたいのならば。
ですので、「自分で話して言葉にする」というのは、入っている知識と入っていない知識を確認できるという意味ですごく重要です。
記憶に残る覚え方にしやすい
二つ目の利点として、人に(自分に)教えるように話し、分かりやすい様にかみ砕いて説明する様になるので、記憶に残る覚え方にしやすいってメリットがあります。
人に教える時には、解答に書かれている説明をそのまま、なぞるように説明する事はほとんどありません。
それでは、「参考書を読んで理解して」っていうアドバイスと何ら変わらないからです。
読んでも分からない人(覚えにくいと感じる人=10分前に自分)に説明するわけですから、分かりやすい様に別の言葉で説明しようとします。
別の言葉で説明しようとする事は、自分のものにする(しようとしている)という事なので、教える様に話すと、書かれている知識を覚えやすくなります。
自分の言葉なのか、他の人の言葉なのかっていう違いで、頭に入ってきやすさが全然変わってきます。また、記憶の残りやすさも異なってきます。
同じ事でも、自分の言葉に変換しておくと、記憶しやすくなります。
(変換といっても、大幅に変えるわけではなく、ただ、自分が分かりやすいと感じる言葉に変えるだけです。)
10分前の自分に教えるように声に出すと、解答の言葉を自分の言葉に変換しやすくなります。
=記憶に残る覚え方にしやすい
ですので、声に出して教えるのです。
どの知識を使えばいいのか判断できる様にする
また、参考書に書かれている様な「自分の言葉でない説明」ができたとしても、違う聞かれた方(試験では、似たような事を聞かれているけれども、聞かれ方は異なるという問題がほとんどです。)をされたときに、答える事は難しいです。
自分の言葉で話せないという事は、理解できているかどうかはかなり疑問だからです。
自分の知識になっていれば、どのような聞かれ方をされたとしても問題を解く事ができる様になります。(どのようなといっても、そこまで聞かれ方は変わりませんが、少し変わっただけで分からなくなるというのでは点数がとれません。)
どのような問題の出題のされ方でも、「あの知識の事を言っているんだな」というのが分かりますので、問題を解くときに、どの知識を使えばいいのかが判断しやすくなります。
自分の記憶と絡めるのが覚えやすい勉強法
声に出して自分に説明する際には、身振り手振りを使用したり、例え話というか「あれと同じ感じ」みたいに、過去の自分の記憶と絡めておくと覚えやすくなります。
過去の自分の記憶と、覚えたい新しい知識を絡めるのが覚えやすい勉強法です。
身振り手振りも思い出すときの記憶の引っかかりになりますし、今までに分かっている知識と関連されていると、覚えやすくなり、思い出しやすくなります。
「これがこうなって、こうなるじゃん。あれと同じだよ。だからこうなるのよ。」と説明したり、世界史や日本史の暗記の時にも「この人はこう考えてこうやったんだ。俺だったらこうするのにな」とかです。
自分の中に既にあるモノと関連付けると覚えやすくなります。
(→覚え方のコツ!受験勉強では覚えやすさが重要?)
なので、より覚えやすい勉強法にする場合には、自分の記憶と絡める様に“10分前の自分に教えて”勉強してみて下さい。
理解しやすい状態で記憶できる
どうして10分前の自分に話すかというと、10分前の自分はその問題の知識が頭に入っていない人というのが、簡単にイメージできるからです。
具体的に人物像が想像できていると、説明する時に具体的な説明になってきます。
「こんな感じで話したほうが良いかな」とか「ここが分かっていないからこの知識を重点的に話した方が覚えやすいかな」とか、教える時に自分で工夫して話す様になります。人物が具体的にイメージできていると。
=理解しやすい状態で記憶できる
イメージしている人物が曖昧ですと、説明の仕方も一貫性がなく、覚えやすいとは言えない状態になることがあります。
ですので、「10分前の自分」をイメージします。
記憶の引っかかりは多いほうが覚えやすいので、詳細な部分までイメージできる方が「暗記」の効果が高まります。
10分前の自分というのは明らかにその知識が足りていないというのが分かっているわけですので、分かりやすく説明しようという気になります。
その人に説明するわけですから、頭の中で、理解しやすい説明の流れも考えて話す様になりますし、声にも抑揚が出て(自分の頭に入っていない部分を話す時には、声に力が入ったりします。)、どこが重要なのかを思い出しやすくなります。
分かりやすく説明しなきゃならないので、どのように知識をとらえれば、簡単に頭に入ってきやすいか、を考えながら説明する事になります。
それは結局自分の理解をより深くしますし、自分が理解しやすいように問題をとらえるようになります。
話している自分が「理解するため」にも話す事になるのです。
=理解しやすい状態で記憶できる
人に話すときには、簡単に頭に入るかどうかを考えてしゃべるので、それは、自分にとっても頭に入りやすい理解の仕方という事になります。
音読は記憶の引っかかりが増えるから有効
また、記憶の引っかかりは多ければ多い程覚えやすいことになりますので、耳に残っている感触というのが、記憶の引っかかりになることがあります。
音読が記憶に有効というのを聞いた事があるかも知れませんが、これは、英語の長文を読んだり、漢文、古文を読んだりする時だけではなく、化学や数学の解法の流れなどを覚えたい時にも有効です。
勉強する時に効率のいい暗記法になる
また、10分前の自分に教える様に勉強すると効率のいい暗記法にもなっています。
立場が人を変えるといいますが、勉強している最中であっても教える側に回ることで、物凄く勉強の効率が上がってきます。
教えるという事は、責任が伴うからです。
教えてあげるという行為は基本的には自分のためではなく、その人のために行うという行為ですので、責任も出てくるし、継続もしやすくなります。
教えるならば、適当な事は言えなくなりますし、自分勝手に辞めるというのは、自分の信頼を落とす行為になりますし、相手に悪い事したなという気になるからです。
教える側に回る事による効率の良さがあります。
ですので、教える側に回れば、「自分が自分に教えている」という事になります。
教える人のために=10分前の自分のために勉強するという感じです。
=効率のいい暗記法として有効
別に10分前の自分でなくても良いのですが、できるだけ具体的にイメージしやすい人を思い浮かべて下さい。
例えば、純粋に疑問を投げかけてくれる「低学年の小学生」とかです。
そういう方が身近にいてイメージしやすければ良いのですが、身近にいるとは限らないので、やはり物凄く具体的にイメージしやすい「10分前の自分」がおすすめです。
例え理解できていない時点でも、10分前の自分に教える感じで覚えたい知識を口に出して反復すると、効率よく覚える事ができます。
また、苦手科目など自分1人じゃ理解しにくいって科目はスタディサプリの動画を該当分野だけ見るって使い方をすると役立ちます。
予備校講師の授業なので、理解しやすい状態で勉強できるかと思います。
(→スタディサプリ高校講座が大学受験に向いている理由)
次ページ→勉強したのにすぐ忘れる原因は理解した後すぐ次の問題にいき記憶の確認をしていないため
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